残置物 エアコン
★質問
現在居住の賃貸物件に入る際、15年以上使用の相当な埃のたまったエアコンが残置物として設置されておりました。クリーニングも出来ないとの事で撤去依頼しましたが不可との事で新しい物をこちらで用意し設置致しました。次転居でちょうど一年でここを退去予定です。退去の際はこのエアコンを撤去しなければならないのですが、次の入居先にはほぼエアコンは設置されており、現在使用の物は無用となります。実家にあげようかとも思っていますが仮にオーナー側からこのエアコンを買い取る等の申し出があった場合どうしたら良いでしょうか?書面を交わす必要がありますか?宜しくお願いいたします。
相談者様
エアコンが残置物であったとのことですので、当該マンションではエアコンは「設備」にはなっていないことかと思われます。賃貸人により対応は異なるかと思いますのでその前提でお読みください。
設備ではないエアコンに関して言えば、法的な所有権は相談者様にあります。私有物は全て撤去して退去する、というのがあくまでも原則なので、基本的に何か私有物(例えば家具や不要ごみなど)を残置する場合、退去時に処分費用を請求されることになります。
しかしながら、エアコンは次の入居者も必要なものなので、賃貸人によっては使用可能なエアコンであれば残置してもよい、という判断をしてくれる場合が多いかと思います。おそらくは当該物件は残置物として古いエアコンが残っていたとのことですので、賃貸人(もしくは管理会社)がそのような判断をしたと思われます。ただ、入居者によっては前の人が使用していたエアコンが気に入らなかったり、元々住んでいたところで高価なエアコンを使用していて移設する予定などで、入居時に残置エアコンの撤去を求めることもあります。その場合、残置のエアコンは賃貸人負担で撤去することになるので、賃貸人によっては絶対に残置を認めない場合もありうるかと思います。
以上のことより、相談者様のエアコンに関して、残置自体を許可してくれるかどうかは、賃貸人(管理会社)の判断次第になるかと思いますが、以前は古めのエアコンの残置を許可していたようですので、使用可能なエアコンであれば、許可してくれる可能性が高いようには思います。
相談者様は賃貸人側からの買取の申し出を想定されているようですが、こちらも対応は賃貸人により異なるとは思いますが、個人的にはまずないのではないかと思います。理由としては、まず第一に当該マンションはエアコンを設備にしていないことがあげられます。設備ではないエアコンは、残置を容認することはあってもわざわざ費用を出して買い取るメリットは賃貸人には見当たらないです。
エアコンを設備にすると故障時に修理や買い替えなどの責任が賃貸人に発生するので、気が変わりエアコンも設備にすることにしたなど、何か特別な事情がなければ、エアコンを買い取ってまで残しておく理由やメリットが賃貸人にはないかと思います。
仮に買取の申し出があったとして、その場合に書面を交わす必要があるか、ということですが、そういう場合でも領収書程度で、何か特別な契約書などは交わさないのではないかと思われます。エアコンは中古販売のお店では本体価格が1~2万円程度のものもあるので、ものによるとは思いますが買取価格はあまり高くはないと思われますので、わざわざそのために書面は作らないのではないかと思います。
他に使用するところがあるのであれば、買取してもらうよりそちらに回した方がいいかもしれませんが、取り外しと運搬、取り付け料金はそれなりにかかるので、実際には引っ越し先にエアコンが必要であっても新品やかなり高価なエアコンでなければ残置を希望する方が多いように思います。そういったことも含めて、どうするか検討されてみてはどうでしょうか。