連帯保証人不要の物件
今年中に転居を考えており一人暮らしの物件を探す予定です
賃貸契約にあたって連帯保証人になれる人が居ないため保証会社のみを利用して契約をしたいのですが、2022年現在でもやはり物件の選択肢は大幅に狭まるでしょうか?
10年前に賃貸を探した際は連帯保証人必須もしくは連帯保証人+保証会社の物件がかなり多く保証会社のみで契約できる物件がほぼ無かったので心配です
相談者様
保証会社のみで利用できる物件の正確な割合はわからないですが、どこでもいいのでポータルサイトで確認してみれば、概ねわかると思います。
例えば、相談者様が「A市 2LDK」で物件を探されているのであれば、まずはその条件で検索し、該当数を確認。その次に「A市 2LDK 保証人不要」で検索して、該当数を同じように確認すれば、だいたいの割合はわかると思います。
ただ、注意しないといけないのは「保証人不要」で検索してでてきた物件は、どんな人でも無条件で保証人が不要という意味ではなく、保証人なしでも契約できることもある、という意味で、審査の段階で、保証人が条件に加えられることもあります。
例えば、申込者が収入の無い大学生の場合、いくら保証人不要の物件に申し込んだとしても、たいていは保証人は必要になります。
2020年の民法改正で少し法律が変わりました。連帯保証人は改正以前は金額的には無制限に責任を負う必要がありましたが、改正後は契約書に連帯保証人が負う責任の範囲「極度額」の記載が必要になり、「極度額」の範囲での責任となりました。
この時期にいくつかの保証会社は原則として連帯保証人不要の方向に舵を切りましたが、実際に保証人不要で契約できるかどうかは、現時点でも残念ながら申し込みをしてみないとわからないです。
◆追加の質問
ポータルサイトでよく見られる「保証人不要」に該当しない物件は保証会社のみでの契約は出来ない(保証会社は保証人の代わりにならない)という認識で大丈夫でしょうか?
◆弊社のアンサー
一般的に入居される方は「賃貸人(大家)」と「賃貸借契約」、「保証会社」と「保証契約」を結びます。「保証人不要」の物件の多くは「賃貸借契約」で原則として、連帯保証人が要らないものだと思います。保証会社が審査の段階で保証の条件として連帯保証人を要求することは多いですが、賃貸人も申込者の内容を見て連帯保証人を条件に加えることもあります。
ポータルサイトの「保証人不要」は(前回お伝えしたようにどんな人でも無条件に連帯保証人が不要な物件はほぼないので)、連帯保証人が必ずしも必要でない物件に対して、チェックをつけていると思うのですが、チェックをつけていない物件が100%、連帯保証人が必ず必要かどうかまではわかりかねます。
というのは、チェックは多くの場合、物件の利点なので、チェックがついているのに実際に条件を満たしていなければトラブルになりますが、チェックをつけずに条件(利点)があってもトラブルになることは一般に無いので、特に理由もなくチェックをつけていない物件も一定数あると思いますし、リスク回避等のために、チェックを入れていない可能性もあると思われます。
また、不動産屋が登録している物件の量は非常に多いので、誤入力も一定程度、起こりえると思います。
以上のように、「保証人不要にチェックがついていない物件」でも、保証人が実際にはいらないこともあり得ると思います。ですので、ポータルサイトで気にいった物件があるようでしたら、手間はかかりますが、問い合わせを入れてみたらいいと思います。保証人が絶対条件になっているかどうかは少なくともそれでわかると思います。