新築の物件は法律で10年間、ハウスメーカーに保証する義務がありますが、中古物件の場合はどうなんでしょう?
多くの場合、中古物件の売り主さんは、ハウスメーカーや業者ではない一般人です。また、専門家でもありませんので、もし、お家に不具合があったとしてもそれに気づいていないかもしれません。
不動産は一生に一度の買い物で、とても高価なものです。中古物件の購入を検討するにあたり、皆さんが最も不安に思うのはこの「保証」の部分ではないでしょうか?
今、日本中で空き家問題が発生していますが、その根っこには、中古物件でも大丈夫か、という不安があるといっても過言ではありません。この不安を解決すべく、国はいくつかの対策を講じました。それが「インスペクション」と「瑕疵保険」です。
インスペクションとは、簡単に言えば、住宅の簡易検査です。まず、専門家が住宅の状況を確認し、万一、購入後に不具合が見つかった場合、保証のために瑕疵保険という制度をもうけました。
2018年4月より、中古住宅を購入する際に、インスペクションが実施されたかどうかを買主に説明することが義務化されました。もし、売り主がインスペクションを実施していなければ、購入予定者自身がインスペクションを実施し、物件に瑕疵保険をかけることにより、より安全に中古物件を購入することができるようになりました。(保険の期間は最大5年、金額は1000万円)
昨今の大雨による土石流や浸水などの異常気象、地震など、新築物件を買ったとしても様々なリスクはついてきます。元々、割安な中古物件にインスペクションと保険加入とをセットで考えれば、中古物件の購入を考えて見るのも悪くないのではないでしょうか。
では、次回にインスペクションと瑕疵保険について、詳しくお話します。